- 専攻している学問に興味がなくなったし、大学を辞めようかと考えてる…
- 何度も留年して精神的につらくなった…。中退して後悔することってあるのかな?
- 有名人にも大学中退した人がたくさんいるし、別に辞めたってそんなに大きな影響ないよね!
大学を辞めることはそう難しいことではありません。退学届という用紙を記入して学生証を返せば、基本的にはそれで終わりです。
ですが、大学を中退して数年後に「あのとき頑張ればよかった…」と後悔している人はかなり多いです。給料が低いこと、なかなか就職先が見つからないなど、生活面に関する深い悩みが人それぞれにあります。
この記事では、大学を中退して後悔している理由と、逆になぜ後悔していないのかをまとめます。大学を辞めようかと考えている在学中の人は、客観的に考えるきっかけになるはずです。
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大学中退で後悔する6つの理由
大学を中退して後悔する理由は色々とありますが、その主な内容は以下の通りに分けることができます。
- 世間的なイメージが悪い
- なかなか正社員に就職できない
- 選べる仕事の選択肢が少なくなる
- 高卒と同じ給料に設定される
- 大学に通っていた間のお金と時間が無駄
- 将来の目標や夢がなくなった
世間的なイメージが悪い
大学は自ら専攻する学問を選び、受験をした上で進学をするものです。義務教育ではないので辞めるのは自由なのですが、中退すると「途中で投げ出した」というイメージが強く、世間的にもそう見ている人が多いです。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
≫大学中退のイメージはなぜ悪い?【印象がダメでも就職成功はできる】
なかなか正社員に就職できない
大学を辞めると正社員になるのが難しいです。中退者のうち正社員は約26%ほど。大体4人に1人の割合なので、かなり厳しいと言えます。
詳しくは以下の記事にまとめましたのでご覧ください。
≫大学中退した人は就職できないのか?【厳しいのは間違いないです】
選べる仕事の選択肢が少なくなる
4年制大学の卒業を応募条件にするのは、今でも一般的な方法とされています。
資格においても、大学卒業以上としているものは多く、中退者は受験の資格すら与えられないケースが多いです。応募条件や必要な資格に、大学中退が関係しない求人を選ばなければいけないので、仕事の選択肢は自然と少なくなります。
高卒と同じ給料に設定される
仮に就職先が見つかっても、大学中退の影響は続きます。それがはっきりするのは毎月の給与です。
月給の差は年数とともに大きくなるので、生涯年収で考えると相当な額です。学歴で給与を設定する企業は今でも多いので、収入は低くなることを覚悟しなければいけません。
≫大学中退の業種別の平均給料|高い初任給を手にする方法とは?
大学に通っていた間のお金と時間が無駄
国立大学なら年間で50万円以上の授業料、一人暮らしをしていたなら家賃や光熱費で少なくとも4万円ほどは出費があったはずです。
授業や実習を受けていた時間も同様に無駄になります。時間は買えないので、20歳前後の貴重な時期を捨てるというのは、お金を捨てるよりも重要なことかもしれません。
将来の目標や夢がなくなった
大学で勉強をしていたころは、その先に「専攻科目に関係した職業に就職する」という何となくの目標があったはずです。
これまでの学生時代は、勉強さえしていればやり過ごせたはずです。
しかし、社会人は勉強から離れ、自分でお金を稼ぎ、自分で生活をまかなうようにしなければなりません。そのための目標設定をどうしたらいいのか、まわりに相談もできないのが大学中退なのです。
以上が主な後悔する理由です。
参考に、大学中退者に行ったアンケートの結果を紹介します。大学を中退した際、何に悩んだのかを調査したものです。
引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」
1番多いのは「求職活動・仕事」、2番目は「将来展望・人生設計・社会復帰」でした。やはり、これからの仕事探しと目標の定め方に苦労していたようです。
大学中退でも後悔しない5つの理由
大学中退は、必ずしも後悔するわけではありません。
確かに、辞めるとデメリットは多くなります。ですが、以下のことを考えれば、そう悪いことではないのです。
- 挫折を早くに経験できる
- 人生を見つめなおすきっかけになる
- 時間とお金を無駄にしない
- 学歴を重視しない企業は多い
- 職業訓練校で必要な勉強はできる
挫折を早くに経験できる
大学中退は、いわば挫折の1つです。入学した時点では、まさか辞めることになるとは思ってもなかったのに、まわりに迷惑をかけながら中退したことは、人生においてとても大切な経験になります。
人生を見つめなおすきっかけになる
大学にはなんとなくで進学した、という人はとても多いです。むしろ、明確な目標があってそのために大学に進んだ、という方が珍しいでしょう。
しかし、中退することで「これからどう生きていけばいいのか」と、強制的に人生に向き合うことになります。これまでの流れに身を任せた生き方ではなく、本当に自分で考えて決断した人生を歩めるのです。
もし、あのままスムーズに大学を卒業していたら、またなんとなくで就職先を決めてモヤモヤしたまま生きていたはずです。むしろ、辞めてよかったとさえ思っています。
時間とお金を無駄にしない
大学を卒業せずに辞めれば、それまでのお金と時間が無駄になります。
ですが一方で、我慢して学びたくもない学問を勉強するのはあまり良いこととは言えません。卒業した後に、専攻した分野とまったく関係のない職業に就くのなら、今辞めてこれからの時間とお金を有効に使うべきです。
人の人生は限られています。無駄な時間は使わないために、大学中退はある意味とても大切な選択です。
学歴を重視しない企業は多い
大学卒業は就職する上でとても重要な条件の1つです。しかし、最近は学歴ではなく、人柄や能力をみて採用するか決める企業が増えています。
以下のアンケート結果は、学歴で足切り(学歴フィルター)をしているかどうか企業に調査したものです。53%が「足切りしていない」と答えています。
参考:株式会社アイデム「2018年卒新卒採用に関する企業調査」
半分の企業は大学中退でも問題ない、と考えています。日本には400万ほどの企業はあるので、その半分が問題ないというならそこまで心配することではないのです。
職業訓練校で必要な勉強はできる
大学を辞めた後に、何か就職に必要な資格や専門の知識が必要であれば、職業訓練校という手段があります。
職業訓練校は、国が運営している専門学校のようなもの。Web系、技術系と就職に必要となる色々なスキルや知識を、なんと無料で身につけることができるのです。
有名人を大学中退の理由にするのは危険
大学中退をする理由の1つに、著名人を例に挙げる人も多いです。
- タモリ
- 秋元康
- 堀江貴文
- くりぃむしちゅー上田・有田
- ビル・ゲイツ
- スティーブ・ジョブズ
- マーク・ザッカーバーグ
「成功した人がいるなら何も問題はない」と考えることもできるかもしれません。しかし、それはあくまでごく一部の人であって、多くの大学中退者はかなり苦労して過ごしています。
4年制大学の卒業は、就職においてとても重要な要素であることは間違いないので、サラリーマンとして働くなら卒業したほうが断然有利です。
大学を辞める前に考えてほしい2つのこと
大学中退は、後先考えずにいきおいでやめてしまうケースも多いです。
- 苦難を乗り越える強い気持ちがあるか?
- 常に成長を続けるマインドがあるか?
苦難を乗り越える強い気持ちがあるか?
大学中退の経歴は、想像以上に重い十字架になります。
その上、就職はしたものの給料はかなり低く、正直「アルバイトの方がいいんじゃない?」と何度も思ったくらいです。
常に成長を続けるマインドがあるか?
大学を辞めると、就職しても給料が低いケースが多いです。ですが、働き始めて仕事で結果を残し、その成果をもって転職などを行えば、給料をアップすることは十分できます。
ですが、もしその場所に甘んじて努力をしなければ、給料は低いままで何も変わりません。学歴で負けている以上、就職したあとも地道に成長し続ける意識はとても大切です。
大学中退の影響は、人生にずっと影響し続けます。それを跳ね返す努力ができるのか考えてみてください。
大学中退する前に就活を始めた人の割合
もし大学を辞めると決めたなら、中退したあとに困らないように今のうちに就活を始めておくことをオススメします。
大学中退をした人に行ったアンケートでは、なんと17%が辞める前に就職活動を始めていました。
引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」
中退してから3ヶ月以内の人まで含めるとほぼ5割です。実に中退者の半分の人が、辞める前、もしくは辞めてすぐに就職するために動き出しています。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
≫大学中退者にベストな就活時期|求人が多いタイミングと就活を遅らせるリスク