高校を卒業後、特に目標も夢もなかったので大学には行かず、そのままフリーターに…。
今の日本には、そのような方がたくさんいます。この記事を読んでいる皆さんも、きっと同じ状況にあるのではないでしょうか?
文部科学省の学校基本調査令和元年度のデータでは、平成31年3月で高校を卒業した方の0.6%(6,526人)が、アルバイトやパートになっていたそうです。
この年だけならそこまでの人数ではないですが、毎年これだけの人数の方が高卒フリーターになっているわけですからね。足し合わせると、相当な数になります。
しかし、皆さんもず〜っとこのままフリーターとして過ごすわけではないはずです。
ですが、そこで少し引っかかるのが学歴。
多くの方は大学や専門学校に行っていますし、ましてや皆さんは高校を出てからフリーターの身です。そんな経歴で、果たして就職ができるのでしょうか?
そこでこの記事では、高卒の学歴は就活には不利になるのか、また高卒フリーターから正社員になるにはどうすればいいのか。アンケート結果なども踏まえてポイントを紹介していきます。
実は僕も、皆さんと同じく最終学歴は高卒(大学中退)です。僕の経験も踏まえてまとめていきますので、これから就活をと考えている高卒フリーターの皆さんは是非参考にしてください。
高卒の学歴で就職は無理?企業の本音とは
皆さんは、学歴フィルターという言葉をご存知ですか?
学歴フィルター
就職活動において入社を希望する者と採用担当者が面談する前に、その対象者が一定レベル以上の大学に在籍している事を基準でふるいにかけ、実質的に有望な人物に絞り込む非公式の予備選考
-Wikipediaより-
つまり、高校卒業か大学卒業か、あるいは大学卒業でもどこの大学か?など、企業がそれぞれに基準を設けて、応募者の足切りをするという仕組みのことです。
このフィルターは、どこの会社もはっきりとは公表していないものの、存在しているのは確かです。
では、どれくらいの企業にこの学歴フィルターがあるのか。株式会社アイデムが企業に行ったアンケート調査では、このような結果となりました。
参考:株式会社アイデム「2018年卒新卒採用に関する企業調査」
なんと46.5%の会社が「ある」と答えています。
約半数の企業に学歴フィルターがあるってことだから、高卒の方にとってはあまり嬉しくない情報ですね…。
では、具体的にどんなフィルターをかけて足切りをしていたのか。そのアンケート結果もありますので紹介しましょう。
参考:株式会社アイデム「2018年卒新卒採用に関する企業調査」
「学歴・学校名」と答えた企業が37.6%もありました。
ちなみに、43.8%の会社は「学部・専攻」、18.3%は「所属ゼミ」と答えているので、フィルターがあると答えた企業の多くは、大学や専門学校を卒業した方に限定していることもわかります。
この結果から、やはり高校卒業の学歴では、正社員は無理とは言わないまでも就活に関しては明らかに不利だと断言できます。
しかし、不利とはいえ、就職をするためだけに、今から大学や専門学校に通うのは、お金も時間もかかるので現実的ではないですよね?
ですので、皆さんは高卒のまま就活をするわけですが、ただ、残念ながらどう頑張っても就職できない、という方も一部います。その理由をこれからまとめていきますね。
正社員になれない高卒フリーターの特徴
学歴フィルターは、はっきりと公表はしていないとはいえ、実際は約半数の会社にあるのは事実です。
だからと言って、高卒フリーターから正社員は無理、というわけではありません。学歴が高卒でも、ちゃんと就職されている先輩方はたくさんいます。
しかし、就活はしたけど結局正社員にはなれず、30歳、40歳を超えて未だフリーターをしている、という方が一定数いるのも事実です。
では、なぜその人たちは就職できなかったのか。僕の経験を踏まえた上で、考えられる原因は以下の3つです。
- とりあえず就職活動をしている
- 条件の良い企業ばかり応募している
- 高卒の学歴に自信が持てない
とりあえず就職活動をしている
面接官は、全員が経験豊富なプロというわけではありません。
大抵は、何の経験も資格もない普通のサラリーマンが応募者を審査するのですが、そんな素人面接官でも、やる気の有る無しくらいは見分けられます。
面接官からすれば、どうゆう理由かはわからないにせよ、やる気・覇気が感じられないので落選させる、というのは十分あり得る話でしょう。
条件の良い企業ばかり応募している
たくさんの給料をもらいたい!福利厚生はしっかりとしているところがいい!
これは、就職活動をする全員が考えていること。ですので、条件が良い会社には、応募が殺到するのは当然のことです。
応募者が増える…ってことは、ライバルが増えるってことですから、内定をもらえる確率も低くなりますね。
その状況で、高校卒業の学歴しかなく、ましてやフリーターという方を採用しようとは、普通は考えないのが妥当じゃないでしょうか。
高卒の学歴に自信が持てない
厚生労働省の学校基本調査-令和元年度-では、平成31年3月卒業の方の高校卒業後の進路は、以下のようになっています。
引用:厚生労働省「学校基本調査ー令和元年度ー」
大学・短大進学は54.8%、専門学校で16.3%、専修学校(一般課程)で5.1%で、合わせれば76%にもなります。
つまり、高校卒業の学歴なのは4人に1人。今の日本では高卒は少数派で、今や中卒と並び低学歴だ!とさえ言われるほどです。
ですので、高卒の学歴にコンプレックスを感じている方はとても多く、自分に自信が持てないので、何度も就活に失敗したという方も大勢いるのです。
以上の3つが大きな原因となり、就職ができずに未だ高卒フリーターとしてアルバイトを続けている方がいるわけですね
皆さんも何も対策をしていなければ、そうなる可能性は十分ありますよ。
そこでここからは、高卒フリーターである皆さんが、無事に正社員になるためにはどうするべきか。3つのポイントにまとめて紹介していきます。
高卒フリーターから就職するための3つのポイント
就職活動をしなければ正社員にはなれません。
かと言って、なんとなく就活をスタートしても、高卒フリーターの皆さんは正社員になれない可能性がかなり高いです。
では、どんなことに気をつけていけば良いのか。そのポイントは以下の3つです。
- まずは1社目の会社だと考える
- 学歴と能力は別物と認識する
- 学歴に囚われない企業に応募する
まずは1社目の会社だと考える
就職活動をする方の中には、「これから一生働き続ける会社だから」と、まったく妥協を許さない構えで会社を探していることがあります。
ですが、皆さんが採用されて入社した会社が、退職するまでの期間の40年間も存続し続けることは、確率としてまずあり得ません。
はっきりとした調査データがあるわけではありませんが、企業が創設されて存続し続ける生存率は、以下のように言われています。
つまり、皆さんが入社した会社のほとんどは、数年後にはなくなります。
そうなれば、次の仕事探し、つまりは転職をするしかないわけで、さらに言えば次の職場も数年後にはなくなる可能性もあるのです。
学歴と能力は別物と認識する
僕も働いて感じたことですが、学歴と仕事の能力は、必ずしも比例するものではありません。
これは、1998年にアメリカの心理学者フランク・シュミットとジョン・ハンターが発表した論文で明らかにされていて、大手企業のGoogleではその論文を参考に採用基準を作っているほどです。
確かに学歴で言えば、高校卒業の皆さんは世間的には低学歴でしょう。しかし、仕事は専門学校卒や大卒の方よりもできる可能性は十分あります。
学歴に囚われない企業に応募する
すでにお話ししたとおり、世の中の約半数の会社には学歴フィルターが存在します。
学歴フィルターは選考する人数を減らすための最低条件ですから、フィルターがある会社に高卒である皆さんがいくら応募したところで、書類審査で落とされてしまうのは避けられません。
ですので、これから皆さんが応募する企業は、必ず学歴フィルターがないところに限定しなければなりません。
しかし、応募条件にはフィルターがなさそうな会社でも、内側では勝手に条件を設けて足切りしているところも少なくはありません。
そうなると、どうやって皆さんが応募すべき企業を見分ければ良いのか。なんだか人間不信ならぬ会社不信になりそうですよね…。
そこで、おすすめの方法が1つあります。
それは、高卒フリーター向けの就職支援サービスを利用すること。これで、学歴フィルターを気にすることなく就職活動をすることができます。
高卒フリーターにおすすめの就職支援サービス
就職支援サービスとは、フリーターなどの非正規で働く方の就活をサポートしている就職エージェントのことです。
このエージェントで紹介される企業は、学歴や経歴では判断せず、皆さんの人柄や能力で純粋に採用・不採用を決めています。
その種類については、『高卒フリーターもOKな就職エージェントは?【最短の方法教えます】』にまとめています。就職率が80%を超えるなどの良いエージェントのみを厳選して紹介していますので、就職したい人はぜひ参考にしてください。
以上です。高卒フリーターの就職活動についてまとめてきましたが、いかがでしたか?
僕は高卒フリーターだったころ、ほとんど就活について調べもせずになんとなく始めた結果、1年半以上の時間がかかりました…。
ですが、取り組み方次第で結果は大きく変わります。
ここまでお話ししたことを実績していただければ、高校卒業の学歴しかない皆さんでも就職は可能です。応援していますので、頑張りましょう。
おわり