現在の日本の40代の皆さんは、「ロストジェネレーション(失われた世代)」とも呼ばれています。
これは、バブル崩壊後の景気悪化が原因で、多くの企業が新卒採用を絞り込んだことによりおこった就職氷河期が、ちょうど皆さんの世代にあたり、いつからかこのように呼ばれるようになりました。
この記事をご覧の皆さんも、そのうちの1人ではないでしょうか。
この記事では、40代で今もフリーターをしている男性の皆さんが、このままフリーターでい続けるとどうなるのか。また、もしこれから本気で正社員を目指すのであれば、どうすれば就職できるのか具体策をまとめていきます。
今はなんとかフリーターで生活できているけど、将来はどうなるのか不安…。そんな40代男性の皆さんには、必ず参考になる内容ですのでお読みください。
40代男性フリーターが考えるべきこれから
40代でフリーターをしているという方は、現在およそ40万人いると言われています。
そして、そのうちの70%ほどの方は年収200万円以下で、正社員の平均年収400万円と比べると、実に半分以下の収入しかありません。
しかし、そのような少ない収入でも、1人で生活するだけなら十分暮らしていけます。
もし両親が健在で、実家に住んでいるのであれば、家賃もかかりませんからなおのこと余裕でしょう。
ですが、40代の皆さんは残念ながらもう若くはないですから、今だけではなく、将来的な見通しも立てていかなければいけません。
では、このままフリーターでい続けた場合どうなるのか、ポイントを3つに絞って紹介します。
- 病気・怪我による出費が増える可能性
- 経営悪化のための雇い止めの可能性
- 少ない国民・厚生年金での老後の生活苦
病気・怪我による出費が増える可能性
20代や30代の比較的若いうちは、そこまで大した病気もありません。
しかし、40代ともなれば、少しずつ体に異変が出てきます。偏った食事やめちゃくちゃな生活リズムなど、不摂生な生活をしていれば、それはより顕著でしょう。
以下の表は、厚生労働省が調査した年齢別の死因ですが、20・30代と40代を比べると、身体の変化が明らかにわかります。
年齢 | 第1位 | 第2位 | 第3位 | 第4位 | 第5位 |
---|---|---|---|---|---|
20〜24歳 | 自殺 | 不慮の事故 | 悪性新生物(腫瘍) | 心疾患 | 脳血管疾患 |
25〜29歳 | 自殺 | 不慮の事故 | 悪性新生物(腫瘍) | 心疾患 | 脳血管疾患 |
30〜34歳 | 自殺 | 悪性新生物(腫瘍) | 不慮の事故 | 心疾患 | 脳血管疾患 |
35〜39歳 | 自殺 | 悪性新生物(腫瘍) | 心疾患 | 不慮の事故 | 脳血管疾患 |
40〜44歳 | 悪性新生物(腫瘍) | 自殺 | 心疾患 | 脳血管疾患 | 不慮の事故 |
45〜49歳 | 悪性新生物(腫瘍) | 自殺 | 心疾患 | 脳血管疾患 | 肝疾患 |
参考:厚生労働省「平成30年人口動態統計月報年計(概数)の概況」
30代までは「自殺」が1番の死因だったのが、40代を機にガン(悪性新生物)に変わっています。
4位に「脳血管疾患」、5位には「肝疾患」と、若い時と死因が変わっているのは明白。つまり、40代は一気に身体の変化が現れる年齢ということなのです。
もし仮に、病気や怪我などで長期入院が必要になれば、皆さんはその費用を捻出できるでしょうか?
あるいは、病気のために長時間労働ができないとなれば、今までのようには稼げなくなります。それで皆さんはこれから生活ができるんでしょうか。
これまでと違い、40代以降はそのリスクが大きく上がる年齢なのです。
経営悪化のための雇い止めの可能性
正社員とアルバイトの最大の違いは、契約期間の有無です。
皆さんはこれまでに何度もバイト先で契約更新をされているので、感覚が麻痺しているかもしれないですが、アルバイトが必ず契約更新される保証はどこにもありません。
そして、若い方の方が体力も将来性もありますから、同じアルバイトでも、雇い止めをされる可能性は40代の皆さんの方が高いのです。
仮に皆さんが働き先を失えば、また一からバイト探しをすることになりますね。その時の年齢で探したとしても、例えアルバイトでも見つからない可能性は十分あり得る話です。
少ない国民・厚生年金での老後の生活苦
人はいつまでも元気に働けるわけではありません。
そこで、老後の生活を支えるための年金というシステムがあるのですが、この年金だけでは生活が苦しいと話すご年配の方がたくさんいます。
基礎年金と言われる国民年金は、現在、最高でも6万5千円しか支給されません。
この少ない年金で、皆さんは死ぬまで生きなくてはいけないと考えると、相当厳しいと思いませんか?
まだ貯金があればいいでしょうが、アルバイトではそこまで多くの貯金もできないでしょうし、さらにはもっと消費税がアップする可能性はあるので、100万、200万円程度の貯金では暮らしてはいけませんよね。
以上が、今のままフリーターでい続けた場合に起こりうることです。
より詳しくは、『フリーターの老後の貯金はいくら必要?【どんな暮らしになるのか?】』にもまとめているので、そちらをお読みください。
ここまでは、このままフリーターでい続ける上でのリスクをお話ししました。
これではいけない!と感じてくれた方は、これから就職活動に取り組むことになるわけですが、次は40代フリーターの就活の大変さについてまとめていきます。
40代男性フリーターの就職が難しい3つの理由
現在の日本は、労働人口が大きく減少していて、どこも人材不足が相次いでいます。
ですので、昔に比べて就職はしやすい時代ではありますが、とはいえ40代でフリーターである男性の皆さんにとっては、就職はそこまで簡単なハードルではありません。
では、なぜ人材不足であるにもかかわらず、就職が難しいのか。それは、以下の3つの理由で説明できます。
- 体力的に無理をさせられない
- 年下の上司には扱いにくい
- アルバイトで働く感覚が定着している
体力的に無理をさせられない
新入社員の頃は、仕事を覚えて早くこなせるようにするために、ある程度の残業や無理は当たり前です。
20代で体力が有り余っている頃なら、少しくらい無理しても1日寝ればすぐに回復します。しかし、40代の皆さんでは、疲れが残りやすく無理はできませんから、どうしても仕事を覚えるスピードが遅くなってしまうのです。
年下の上司には扱いにくい
大学を卒業し22歳で就職をしていれば、30歳でも入社8年目です。
特に男性は、プライドも高い傾向にあるので、女性よりもっと扱いにくいのではないか?と考える企業は多いでしょう。
アルバイトで働く感覚が定着している
わかっていることだと思いますが、アルバイトと正社員では、責任も仕事の範囲もまったく違います。
バイトなら、ミスをしても大きな問題にはならないことが多いですし、最終的には正社員に任せる!という責任逃れもできますよね。
その上、40代ともなれば、何十年とアルバイトだったわけですから、アルバイトの働き方が身体に定着しているものです。
そんな人を、わざわざ選んで正社員にしよう、と思ってくれる企業が少ないことは、皆さんも想像できますよね?
これが、40代フリーターの就職が難しい理由です。
ではここからは、これだけ難しい40代フリーター男性の就職を、どうやって乗り切ればいいのか。その方法をまとめていきます。
40代で正社員未経験の男性フリーターでも就職できる方法
皆さんは、40代で正社員未経験のフリーターという難しい状況の中、正社員就職に向けて取り組むわけです。
ただ、その道のりは簡単なものではありません。下手すると、結果的に就職できなかった…ということもあり得ます。
結論から言います。皆さんが正社員になりたいなら、この後紹介する2つの就職エージェントから、1つを活用して就職活動をしましょう。
では、40代の皆さんでも利用できるエージェントをピックアップし、その特徴をまとめていきますのでご覧ください。
引用:【就活エクスプレス】
30〜54歳の非正規で働く人を対象にサポートをしている就活エクスプレス。東京都の企業しか紹介できませんが、東京都が委託して運営していますので、信頼性は非常に高いです。
こちらも書類選考なしで面接までいけますので、就職率が非常に高く、利用者の満足度も98%とかなりの高評価です。
引用:ハタラクティブ
ハタラクティブはこれまでに11万人以上サポートした実績があり、就職成功率はなんと80.4%と以上に高い数字を残しています。
20代を中心に支援はしていますが、年齢制限はないので、皆さんも利用はできます。
また、現在はLINEを使ってビデオ面談も行っていますので、カウンセリングの場所が遠いという方でも利用することが可能です。
以上です。
この3つのエージェントなら、40代の皆さんでも、なんとか正社員にまでたどり着ける可能性はありますので、必ず利用しましょう。
今回、皆さんが今後もフリーターでい続けた場合にどうなるのか、その点にまで触れました。
就職を諦めて苦しい老後を過ごすか、あるいは今頑張って、少しでも余裕のある老後にするか。
決めるのはすべて皆さんですよ。
おわり