「就職するために職業訓練校に通おう。」
そう考えているフリーターやニートの方はとても多いと思います。これを読んでいるあなたも、そのうちの1人ではないでしょうか。
結論を先に言うと、実は確実に就職できる方法ではないし、むしろ確率としては低い方法と言えます。
通っても就職できないで、ただ時間を無駄にしただけになる可能性は高いです
この記事では、職業訓練校のメリット・デメリットや実態をまとめ、フリーター・ニートが通っても就職が難しい理由を解説していきます。
利用しようか迷っている方や、就活方法で悩んでいる方には是非読んでいただきたい内容です。
職業訓練校とは?メリットについてまとめます
職業訓練校とは、国が運営する専門学校のようなものです。ハローワークを経由して申し込みができ、別名「ハロートレーニング」とも呼ばれています。
職業訓練とひとまとめにしていますが、種類は色々とあります。
- 離職者訓練
- 学卒者訓練
- 在職者訓練
- 求職者支援訓練
フリーターやニートは、雇用保険に加入していなかった場合が多いので、求職者支援訓練になる方がほとんどでしょう。
職業訓練校の内容
この訓練校では、非常にたくさんのコースが開講されています。エリアによっても違いますが、その一部を少し紹介しましょう。
本当にたくさんあるので、目指したい仕事が決まっていない方は、どのカリキュラムにするか選ぶだけでもかなり大変でしょう。
それぞれの地域で受講可能なコースを検索できるサイトがありますので、試しに検索してみてください。≫検索Webサイトをチェックする
職業訓練校に通う期間は受講するカリキュラムによって違いますが、求職者支援訓練ではおよそ2〜6ヶ月の間です。
職業訓練校のメリット
メリットが2つあります。
- 無料で受講できる
- 条件が揃えば給付金をいただきながら受講できる
無料で受講できる
職業訓練は、ハローワークに入れば誰でも受講することができます。ただし、面接などの試験はあるので、それをパスしなくてはいけません。
そして訓練校は、ハローワークと同様に税金で運営されているので、受講するのにはお金は必要ありません。
教科書と一部のコースで制服などが必要なので、それにはお金がかかりますが、大体1〜2万円あれば済む程度です。
専門学校であれば年間で100万円ほどかかりますが、それをすべて払わなくていいのは、とても大きなメリットですよね。
条件が揃えば給付金をいただきながら受講できる
フリーターやニートの方には、これまでに雇用保険に加入していなかったケースが多いと思います。
その場合は失業保険がないので、働かないと無収入になりますが、職業訓練に通うと給付金をいただくこともできます。
これは職業訓練受講給付金(求職者支援制度)という仕組みで、このような内容になっています。
- 職業訓練受講手当 :月額10万円
- 通所手当 :職業訓練実施機関までの通所経路に応じた所定の額(上限額あり)
- 寄宿手当 :月額10,700円
寄宿手当は、訓練校に通うまでの距離が遠い場合なので、ほとんど当てはまらないケースが多いですが、それ以外はいただけます。
ただし、全員がもらえるわけではないです。一定の条件がありまして、それをクリアしている場合のみ支給されます。
- 本人収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月25万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 全ての訓練実施日に出席している
- 世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
この条件に該当していれば、毎月10万円と交通費が支給されます。
以上が、職業訓練校のメリットです。
フリーター・ニートは就職できない?職業訓練校のデメリットや実態について
職業訓練校は、講座を無料で受講できて、給付金までいただける至れり尽くせりの制度です。
冒頭でも話しましたが、実は職業訓練に通っても、就職できない可能性は十分にあります。
職業訓練校は役に立たない?デメリットについて
どうして就職できないのか。その理由ははっきりしています。
職業訓練校は専門学校と同じ。勉強する場所であって、学べるのは基礎中の基礎の部分です。
しかし、実際の現場では、経験がある人材が欲しい!と思っているので、勉強しても意味ないとは言いませんが、実戦では役に立たないと思われているのが普通です。
雇うにしても、専門学校卒の20歳と職業訓練校を出た28歳なら、当然ですが20歳の若い方を雇いますよね?
勉強はできても実際には役に立たない。これが職業訓練校の大きなデメリットです。
職業訓練校の実態
もうひとつ、就職できないと言える理由があります。
それは、所管する厚生労働省が発表している就職率と、職業訓練校が「就職した」と判断する基準です。
まずは就職率から見てみましょう。
求職者支援訓練の修了者等の就職状況(訓練終了3か月後)
- 平成28年度:基礎58.9%、実践63.8%
- 平成29年度:基礎58.0%、実践65.0%
※職業訓練は、基礎は「PCの使い方がわからない方向け」、実践は「より使える知識・技術を学べる」という2つのコースで開講されている
約60%くらいの方は就職できています。そう考えると、悪くないように思いますよね?
雇用保険加入の基準
- 31日以上、雇用の見込みがある
- 週20時間働いている
つまり、契約社員やアルバイトでもOK。正社員じゃなくても雇用保険に加入できていれば、その人は就職できた、と見なされているのです。
20時間以上なら、毎週1日4時間で5日出勤すれば達成できますよね。このようなアルバイトの雇用でも就職したとされているのが実態なのです。
以上が、職業訓練校は就職できないという理由です。
就職したいフリーター・ニートは職業訓練校ではなく就活をしよう
職業訓練校では専門学校と同じように、その分野の知識をほぼ無料で学ぶことができます。
しかし、その学びを企業は求めているわけではありません。
そして、訓練校に通って仕事にありつけたとしても、その仕事は正社員ではないかもしれません。
むしろその可能性は高いですし、それなら普通に就職活動をした方が、正社員になれる可能性は圧倒的に高いと言えます。
例えば、職歴なしのフリーター・ニートを対象に就職支援をしている「キャリアスタート」なら、就職成功率は86%です。
キャリアスタート
「20代がおすすめする転職支援会社」「転職満足度」「充実したサポート満足度」の3部門で1位を獲得!
アドバイザーがマンツーマンでサポート、100万円以上の年収アップ実績多数。
正社員未経験から最短1週間でのスピード内定、徹底した面接対策で内定率86%。
キャリアスタートは、正社員未経験の方の就職活動をサポートしていまして、内定率86%、就職後の定着率92%というとても高い実績を残しています。
この結果からもわかるように、もし就職をしたいのなら職業訓練ではなく、普通に就職活動をした方が圧倒的に可能性は高いのです。
その他にも、就職率の高い就職支援はありますので、『大学中退の元フリーターがおすすめの就職エージェント|各サイトのポイントと内容』を参考に、自分にあった方法を試してみてください。
以上、職業訓練校の内容と、フリーター・ニートが就職できるのかお話ししました。
就職活動はやり方次第で、その結果も大きく変わります。時間を無駄にしないように、可能性の高い方法で取り組んでいきましょう。