大学を中退すると最終学歴は高校卒業、つまり高卒になります。
僕も大学中退をしているので、学歴の記載や入力が必要な場合は必ず高卒としています。
ただ、最終学歴は高校卒業でも、履歴書などに経歴を書く場合は大学を中退していることは書かなくてはいけません。
大学中退の経歴については、「書かなくても良い」とか「書かない方がいい」ということをTwitter上でもよく目にしますが、これは完全に間違いですので真に受けないでください。
以上を踏まえた上で、この記事では以下の内容をご紹介します。
- 大学中退の最終学歴について
- 大学中退の履歴書への書き方
- 大学中退を履歴書に書かない場合の問題
- 履歴書に大学中退を記載する際の対策
大学を中退していると、必ず問題になるのが履歴書です。履歴書への記載の方法や、なぜ大学中退を書かなければならないのかその理由をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
大学中退の最終学歴について
大学中退をしている場合、最終学歴は高卒となります。
そもそも最終学歴とは、卒業したかどうかがポイントになっていて、言い換えると自分が卒業した学校の中で一番高い教育機関のことを指します。
ですので、大学を卒業していなければ、一番高い教育機関は基本的に「高等学校卒業」です。もし専門学校を卒業したのちに大学に行っていたなら、最終学歴は「専門学校卒業」となります。
大学中退における履歴書の書き方
履歴書には、これまでの皆さんの経歴を記載する欄があります。
経歴とは、今までに経験した仕事や学業のことを指しますので、この欄に大学を中退していることを書かなければいけません。
書き方としては、以下のようにします。
年 | 月 | 学歴・職歴など |
---|---|---|
〇年 | 4月 | 〇〇大学〇〇部〇〇学科 入学 |
〇年 | 9月 | 〇〇大学〇〇部〇〇学科 中途退学 |
ポイントは、中退ではなく「中途退学」という書き方にすること。
履歴書に大学中退した理由は書くべきか
大学中退の理由については、基本的には書いた方が良いです。採用担当者も理由があると納得できるので、書類選考に通過する可能性が高くなります。
ただし書くのは、中退した理由が前向き、あるいはどうしようもない状況だった場合だけです。
勉強についていけなくなった、進級できなかったなど、マイナスの印象しか与えないような理由であれば、書かない方が得策でしょう。
- 病気や経済的事情など、自分に非がなかった場合
- 進路変更や留学など、目標の変更による場合
大学中退理由の書き方
経歴欄に以下のように書きましょう。
年 | 月 | 学歴・職歴など |
---|---|---|
〇年 | 9月 | 〇〇大学〇〇部〇〇学科 中途退学(〇〇の治療のため) |
中途退学の後にカッコ書きで結構です。あまり長くならないように端的に記入してください。
大学中退の経歴を履歴書に書かないとどうなる?
大学中退はあまり良い印象がないので、書きたくないという気持ちはよくわかります。
ですが、中退した経歴は必ず書くようにしてください。というのも、書かなければ、大学に通っていた期間がそのまま「何もしていなかった空白の期間」にすり替わるため、採用担当者が不審に感じてしまい、書類審査が通過しにくくなるためです。
また、履歴書の学歴詐称は、私文書偽造罪や詐欺罪が成立することもあります。
大学中退を書かないだけで、そのような罪に該当することはかなり稀ですが、その危険性が少しでもあるなら書くべきです。
大学中退と書かずに解雇されたケースはある
過去に、大学中退を履歴書に書かなかったために、会社からクビ(懲戒解雇)を言い渡されたケースはあります。
また裁判でも、そのような解雇は正当として認められた判例もあります。雇用者と労働者は、お互いが信頼して成り立っていますので、必ず真実を伝える必要があるのです。
もし解雇されることになれば、労働者として信頼されないようになり、次の就職先を見つけるのも非常に難しくなります。ですので、いかなる理由でも、大学中退の経歴は必ず書くようにしてください。
履歴書に「大学中退」と書く場合の対策
僕も経験したのでよくわかりますが、大学中退というたった1つのワードが履歴書にあるだけで、就職活動は急に厳しくなります。
まず、書類選考の通過率はかなり低く、その上で、通過しても面接で採用担当者から理由について詰められて、うまく答えられずに不採用という流れが続きます。そのため、中退の経歴を隠して応募する、という人も珍しくないのです。
その対策方法を2つに分けてまとめますので、応募する前にチェックしておきましょう。
大学中退にプラスして「◯年次修了」と記載する
大学を中退するタイミングは人それぞれで違います。3年や4年生まで通った人なら、それまでは大学で勉強をしているわけですから、それを利用しないのはかなりもったいないです。
ですので、以下のように経歴を書いてみてください。
年 | 月 | 学歴・職歴など |
---|---|---|
〇年 | 9月 | 〇〇大学〇〇部〇〇学科 中途退学(○年次修了) |
こうすると、中退よりも「○年生までは終えたんだな」とポジティブに感じられるので、印象がガラッと変わります。
大学を中退して得られた経験やメリットを考える
大学中退した理由が、本人の努力ではどうしようもない事情であるなら、そのことを面接でははっきりと伝えましょう。
一方で、理由があまり前向きではない場合、面接でつまづく可能性はかなり高いです。そのため、少しでも印象を高められるように、中退して得た経験や体験を考えてみてください。
- 中退して社会で働く厳しさをアルバイトを通して経験できた
- 中退したことが自分の将来を真剣に考えるきっかけになった
ポイントは、「中退はしたがそれを反省し、前向きに考え行動している」というイメージにすることです。
とはいえ、自分だけではなかなか厳しそう…という人は、大学中退の就職をサポートしているキャリアスタートなどを使って、エージェントに相談してみると良いでしょう。